退職理由「会社都合」か「自己都合」
2009年、失業者の大幅な増加を受け、雇用保険では、実に迅速に各種の改正が行われた。その中でも、知っていると知らないとで「損得が大きい」ものについて。
最初は、退職した場合の失業手当である。
これは、退職理由により、支給されるまでの日数が短縮され、さらには給付日数が上乗せされることがある。
退職理由が「会社都合」と「自己都合」に分かれるのは、ご存じの方も多いだろう。
しかし実は、その中でもさらにさまざまな区分があり、今回これがさらに追加されている。
「会社都合」というと、契約期間の中途解除や解雇などがすぐに思い浮かぶ。
これに対し「契約満了」なら、あらかじめ本人に退職時期等がわかっていることから、通常ならば給付制限が掛かる。手続きして7日待期したあと、プラス3か月支給を受けられないのである。
だが今回の改正では、契約期間満了の場合でも、更新回数や継続勤務年数が加味される。さらに、正当な「自己都合」なるものが、離職理由として情状酌量される。それが、今回の改正で付け加えられた「特定理由離職者」である。
例を挙げてみよう。
これまで家族と別居していたが、別居が家庭生活からも経済的事情からも困難となったため、通勤が不可能な地域へ引っ越しを決意、そのため、退職した場合。
これで救われる人は多いのではないだろうか。
とはいえ、当然だがこれも黙ったままでは考慮されないので、ちゃんと申し立てが必要。以下のリンクで、少し勉強しておこう。
特定理由離職者の範囲について
企業側にもいい話 「雇用維持」に積極的な企業には助成金が下りる
雇用保険の改正事項は、まだある。
2009年2月には、「助成金」という、いわゆる「返さなくていい公的なお金」が、かなり拡充された。
助成金で、今一番利用されているのは、労働者を休業させた場合の休業手当の補てんとなる「雇用調整助成金」であるが、他にもさまざまな助成金が新設された。
残業を削減して雇用を維持した会社に支給される「残業削減雇用維持奨励金」、自社で働く派遣労働者を雇い入れた場合に、支給される「派遣労働者雇用特別奨励金」、内定取り消しをされた就職未決定者を正規雇用した事業主に「若年者等正規雇用化特別奨励金」など、事前に要件を知っておけば、その条件に該当する労働者を普通に雇い入れただけでも、メリットを享受できる。
まさに、知っているのと知らないのでは大違いなのだ。
企業の担当者は、以下のリンクでチェックしてほしい。また、自社の経営が厳しいと感じたら、こうした情報を経営陣に上げて活用してもらうのも、自分の身を守ることにつながる。