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2008年6月22日アーカイブ

うつは心の風邪にたとえられることがあります。

風邪は、薬を服用しても劇的に聞くわけではありません。それよりむしろ、消化のよいものを食べて養生すれば、時期が来ると自然に回復するものだと誰もが知っています。

しかし"心のカゼ"にたとえられるうつ病の場合は、そうはいきません。自然治癒する場合もありますが、それでも一年近くはかかりますし、慢性化したり再発を繰り返したりする場合が少なくないので、治療が必要です。

#別のところにも書きましたが、うつは"心の寿命"と表現する人もいます。さまざまな意味を含んだ表現ですが、カゼに例えられるよりは気が楽、な場合もあるようです。

実は、カウンセラーを目指す学生達にうつ病について話をするとき、「うつ病では、抗うつ薬による薬物療法が第一に選択されます」と話すと、一様にショックを隠しきれない表情をするのが常です。「人間としての尊厳が失われる」「薬で心をコントロールされたくない」というのです。中には半ば怒り出す人までいます。

最近は、うつ病に関するテレビコマーシャルの影響もあり、この病気に対する理解もずいぶんと深まってきたと思いますが、学生達のこのような反応はあまり変わりません。

学生達が心配するような、「心をコントロールする薬」などありません。

本来、人間に備わっている素質----つまり、憂鬱になったり、不安になったりする"悩める心の能力"----をなくす薬などはないのです。抗うつ薬は、降圧剤が血圧を正常にするように、脳・からだの働きを本来あるべき状態に戻す役割をしているだけなのです。

「抗うつ薬はくせになるのでは?」と心配する人も少なからずいますが、これも偏見で、抗うつ薬に依存性はありません。また、薬物療法以外にもさまざまな治療法があり、治りにくい場合にはそれらを併用して治療を行います。

うつ病の治療についても、このあと詳しくお話します。

 

 

 

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