気持ちが沈んだり、うつ病に類似した身体症状が認められたりするために、うつ病と間違えやすい病気があります。以下に、その代表的なものをあげて解説しますので、参考にしてください。
- 適応障害
適応障害とは、家庭や職場などにおいて生じる心理社会的なストレスがきっかけとなって、うつ病によく似た状態が出現するもので、うつ病との判別が難しいことがあります。しかし、そのストレスがなくなると、半年程度で改善する点において、うつ病とは異なります。
- 気分変調症
気分変調症は、抑うつ気分のほかに、食欲低下(または過食)、不眠(または過眠)、自尊心の低下、集中力や決断力の低下、絶望感などが少なくとも2年間続くものです。これらの症状も、うつ病とよく似ているため判別は容易ではありません。
また、気分変調症に引き続いてうつ病が発症することがあります。これは"ダブル・デプレッション(二重うつ病)"と呼ばれています。
- 躁うつ病(双極性障害)
躁うつ病では、抑うつ状態のほかに、普段より元気がよ過ぎて眠らなくても苦にならず、おしゃべりが止まらなかったり、あれこれと活動的に動いたり、普段しないような大きな買い物をしたりなど、周囲の人たちを驚かせるような躁状態がみられます。
抗うつ薬が躁状態を誘発(躁転)することがあるので、躁うつ病の場合には慎重に抗うつ薬を使用するなど、うつ病とは治療法が異なってきます。
- 認知症
うつ病の患者さんの中には、「新聞や書類を読んでも、頭に入らない」「人の話が理解できない」「計算が出来ない」「物忘れをする」などと訴える人がいます。
これらは、うつ病の症状として決して珍しいものではありません。患者さんにしてみれば、「ぼけてしまったのでは?」と不安になりますが、うつ病がよくなるとこれらの症状もよくなります。認知症になったわけではありません。
(Part8へつづく)
