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近年、急速に進む高齢化によって国民医療費は増加の一途をたどり、医療制度の抜本的改革が求められています。また、社会保険をはじめとする国民の負担を軽減すると共に、世界に冠たる国民皆保険制度の堅持のためにも、国民医療費の軽減が求められています。 我が国の総医療費は平成11(1999)年度)に30兆円を超え、そのうち約2割(6兆円強)を薬剤費が占めています。ジェネリック医薬品の有効利用により薬剤費の軽減が可能です。日本ジェネリック製薬協会の調査では、長期収載品を代替可能なジェネリック医薬品に変更すれば、年間およそ1兆円の薬剤費が削減されると試算しています。 |
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平成14(2002)年4月の診療報酬改定では、ジェネリック医薬品を院外処方した場合に保険点数2点、保険薬局でジェネリック医薬品を調剤した場合に「後発医薬品調剤加算」として2点のインセンティブが導入されました。また、保険薬局ではジェネリック医薬品の情報を文書で提供し、患者の同意を得てジェネリック医薬品を処方した場合には「医薬品品質情報提供料」として10点が加算されることになりました。更に、6月には全国の国立病院及び療養所にジェネリック医薬品の積極使用を促す通知が出されました。
また、同年8月に厚生労働省が発表した「医薬品産業ビジョン」において、10年後に国際競争力のある医薬品産業構造の一つとして「良質で安価な後発医薬品を安定的に、情報提供を充実させて販売する企業(ジェネリックファーマ)」が位置づけられました。
更に平成14(2002)年6月には全国の国立病院及び療養所にジェネリック医薬品の積極使用を促す通知が出されました。
平成17(2005)年に入り、ジェネリック医薬品啓発の広告等により、医療関係者だけでなく広く国民にジェネリック医薬品の認知と理解が高まり、国も医療費節減のためジェネリック医薬品の使用をさらに進める施策が検討されました。
平成18(2006)年4月より、医師が後発医薬品に変更しても差し支えない旨の意思表示を行いやすくするため、処方箋の様式が変更されました。 |
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日本ジェネリック製薬協会の日本におけるジェネリック医薬品使用実態調査では、平成11(1999)年度金額(薬価)ベースで4.7%、数量ベースで10.8%、平成14(2002)年度金額(薬価)ベースで4.8%、数量ベースで12.2%、平成15(2003)年度金額(薬価)ベースで5.2%、数量ベースで16.4%、平成16(2004)年度金額(薬価)ベースで5.2%、数量ベースで16.8%、平成17(2005)年度金額(薬価)ベースで5.1%、数量ベースで17.1%と上昇傾向にあります。今後、薬剤費の削減に寄与するジェネリック医薬品の使用がさらに進み、ジェネリック医薬品のシェアが拡大することが予想されます。欧米諸国では、医療費抑制のためにジェネリック医薬品が積極的に使用されており、そのシェアは日本と比べて非常に高くなっています。
このようなことから、国は平成24(2012)年までに、ジェネリック医薬品のシェアを30%以上に引き上げるという目標を掲げ、総合的な施策を講じることとしております。 |
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米国では薬剤師による代替調剤がほぼ全州で認められている上に、医療保険会社がジェネリック医薬品の使用を奨励しており、患者も低価格のジェネリック医薬品の処方を希望する場合が多く、平成18(2006)年から公的保険であるメディケア(高齢者・身障者医療保険制度)で外来薬剤給付が開始されました。政府の奨励策を通じて低価格のジェネリック医薬品使用が一段と加速するものと予想されます。
2006年現在、ジェネリック医薬品のシェアは数量ベースで63%、金額ベースで13%となっております。全米チェーン薬局協会の調査によると、2006年時点での処方箋1枚当りのブランド医薬品価格US$111.02に対してジェネリック医薬品価格US$32.23となっており、大幅な薬剤費節減をもたらしております。
英国政府は長年にわたって一般名処方を奨励してきており、医学専門教育期間中に特許保護の残っている先発医薬品でも一般名処方するよう指導されるほどに徹底しております。2005年現在、英国市場の85%を占めるイングランド地域における一般名処方の比率は80.1%に達しており、2006年の英国でのジェネリック医薬品シェアは数量ベースで59%、金額ベースで26%となっています。
英国のジェネリック医薬品は欧州でも低い価格レベルにあり、平均価格はブランド医薬品19.33ポンドに対して、ジェネリック医薬品4.83ポンドとなっています。なお、代替調剤は院内で一部認められていますが、外来薬剤については禁止されています。
2006年ドイツ市場のジェネリック医薬品シェアは数量ベースで56%、金額ベースで23%となっております。こうした市場浸透により、法定疾病金庫(我が国の健康保険組合に相当)に小売価格ベースで年間28億ユーロの薬剤費節減がもたらされました。主要ジェネリック医薬品企業がそのメンバーとなっている製薬団体ProGenerikaは、ジェネリック医薬品の市場参入による先発品価格の連動値下りも想定されるため、実際の薬剤費節減はこれよりももっと多くなるものと指摘しています。2006年から2008年にかけて、約20品目の先発品が特許切れとなりますが、その総売上高約8億ユーロがジェネリック医薬品との競争にさらされることになり、さらに薬剤費節減が見込まれます。
2006年フランス市場のジェネリック医薬品シェアは数量ベース39%、金額ベースで16%と、従来欧米諸国のなかではその低さが目立っていましたが、2006年の数値は倍以上の伸びを示しています。ジェネリック医薬品使用促進を図るため、フランス政府は1995年にCEM(医薬経済委員会)ジャン・マルモ委員長がまとめたジェネリック医薬品に関する答申をもとに基本政策を策定しました。以後、ジェネリック医薬品ガイドの作成、保険医療面における一般名処方の奨励、薬剤師による代替調剤の公認、薬局マージンに対する優遇措置、参照価格制度導入、政府による一般国民向けのジェネリック医薬品使用促進キャンペーンの実施などの対策を次々と打ち出しました。今後国民の支持を得てシェアは着実に上昇するものと予想されます。
| 世界主要国ジェネリック市場の現況(2006年実績、日本は2005年度実績) |
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米 |
独 |
英 |
仏 |
日 |
| ジェネリック医薬品のシェア(数量) |
63% |
56% |
59% |
39% |
17.1% |
| ジェネリック医薬品のシェア(金額) |
13% |
23% |
26% |
16% |
5.1% |
| 参照価格制度 |
× |
○ |
× |
○ |
× |
| 代替調剤 |
○ |
○ |
△ |
○ |
△ |
| 一般名処方の慣行 |
× |
○ |
○ |
△ |
△ | |
出典:IMS Health, MIDAS, New Market Segmentation, RX only MAT Dec 2006
IMS Strategic Management Review 2006
PERSPECTIVES ON THE GLOBAL PHARMACEUTICAL MARKET
メーカー出荷量/価格ベース
日本:日本ジェネリック製薬協会(2005年度)
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使い易いくすり: ジェネリック医薬品には、製品化する際に安全性や有効性をクリアした上で、さまざまな改良や工夫を加えた製品もあります。患者さんの服用しやすさに配慮し、剤型や味、大きさ等を工夫したり、医療現場での取り扱いを考慮して、包装にも工夫を凝らしたりと、様々な製剤研究を進めています。
医療経済への貢献:本格的な高齢化社会を迎え、医療をとりまく環境は大きく変わりつつあります。国としても薬剤費の増加を抑えるために、ジェネリック医薬品の積極的な使用促進が図られております。今後は包括制度の拡大等により、ジェネリック医薬品へのシフトが一層進むと考えられます。また、医療先進国と同様、代替調剤の実施も議論されています。
日本ジェネリック製薬協会の取り組み:日本ジェネリック製薬協会では各会員会社が「医薬品産業ビジョン」にあげられた「ジェネリックファーマ」を目指し、ジェネリック医薬品の安定供給・情報提供の更なる向上・充実や、患者さんへの普及・啓発活動、制度改革への提言等を行い、すべての国民の皆様に貢献できる存在となるべく、積極的な活動を行ってまいります。 |