環境省は26日、2006―07年度に北海道・釧路湿原周辺で事故死したタンチョウ46羽の死骸に含まれていた水銀濃度は、脳内で0.03―0.80PPMで、神経症状が出始めると考えられている脳内濃度の5PPMを下回ったと発表した。
対象は、電線や車に衝突したり落下するなどで事故死し、釧路市動物園に冷凍などで保管されていた野生の42羽と、飼育されていた4羽。総水銀量は、羽毛0.30―10.8PPM、肝臓0.08―7.01PPM、腎臓0.07―5.75PPMなどだった。
昨年、酪農学園大の寺岡宏樹教授らの研究で、04年までに収容された約100羽の死骸から最高で約340PPMなど、高濃度の水銀が検出されたため、環境省が国立水俣病総合研究センター(熊本県)に調査を依頼していた。
同センターによると、今回のデータを、寺岡教授らの研究結果と同じ条件下で比較しても、概して下回る値だった。同センターは「今回の46羽には、水銀による神経症状や臓器の病変はなかったとみられる」と説明している。

